
サブスクリプションモデルのサービスの市場規模が拡大するに伴い、「サブスクリプションコマース」という言葉を耳にすることが多くなってきました。洋服や日本酒、お花など、幅広い商品・サービス販売に活用されています。
サブスクリプション=定額制といったイメージは定着しつつあるかと思いますが、「サブスクリプションコマース」という言葉にはまだ馴染みがない事業者様もいらっしゃるかと思います。
そこで本記事では、
- サブスクリプションコマースの特徴
- 従来の定期購入との違い
- メリット・デメリット
- サブスクリプションコマースと相性のよい商品・サービス
についてご紹介していきます。
サブスクリプションコマースと従来の定期購入との違い

早速ですが
- サブスクリプションコマース
- 従来の定期購入との違い
について紹介していきます。
サブスクリプションコマースとは|定期購入型のビジネスモデル
サブスクリプションコマースとは、毎月決まった金額を支払うことで、事業者側が選択した商品やサービスをユーザーが利用できるビジネスモデルのことです。アメリカを中心に人気が拡大し、日本でも様々な事業者様が導入しています。
サブスクリプションコマースは、ECサイトを活用したサービスも豊富にあります。サブスクリプションコマース=サブスクECと捉えることもできます。
従来の定期購入との違い|サービス提供者がセレクトする
サブスクリプションコマースと従来の定期購入には大きな違いが1つ存在します。「サービス内容を誰がセレクトするのか」という点です。まずは下記をご覧ください。
- サブスクリプションコマース→事業者側が行う
- 従来の定期課金→ユーザーが行う
従来の定期課金の場合、サービス内容のセレクトはユーザー側が行います。一方、サブスクリプションコマースにおいて、サービス内容のセレクトは事業者側の役目になります。
一般的に「どの商品を購入するのか」「どのようなサービス内容を希望するか」はユーザーの決定権を持つのがオーソドックスです。
しかし、現代のユーザーの多くが「商品の選択肢が多すぎる」「どれが自分にマッチしたサービスか分からない」という悩みを抱えています。そのようなセレクト疲れに対して、サブスクリプションコマースは非常に有効なアプローチとして広まっています。
サブスクリプションコマースの市場規模

2019年度のサブスクリプションサービスの国内市場規模は約6,800億円と、年々注目度が高まっています。
実際に、「何らかのサブスクリプションサービスを利用している」という方が多いのではないでしょうか。
当然サブスクリプションコマースの市場規模も拡大することが予想されます。
しかし、サブスクリプションコマースは、ユーザーのライフスタイルによってはあまり浸透しない可能性もあります。
継続利用を前提としているため、サービス内容によってはユーザーの生活スタイルとうまく合致しないケースがあり実際のサービス利用には至らない、というのが主な原因です。
ただし、サブスクリプションは顧客データの収集に優れているといった特徴があります。
サブスクリプションコマースにおいても、サービス改善や双方間コミュニケーションを心がけることで、新規ユーザーの獲得や解約率の削減を実現することは可能です。
事業者様におけるサブスクリプションコマースのメリット

サブスクリプションコマースはユーザー側だけでなく、事業者様にもメリットの多いビジネスモデルです。
ここでは、代表的なメリットを3つご紹介していきます。
- 新たなファンを増やすことができる
- 継続的な収益が見込めるため長期的に増収となる
- 解約率を下げることができる
①新たなファンを増やすことができる
サブスクリプションコマースを導入するメリットの1つに、新たなファンを獲得できるという点があります。
「自分では選ばなかった」「新しい発見がある」など、セレクト疲れのユーザー層に効果的なアプローチができるからです。
また、売り切り型の商品と異なり、サブスクリプションコマースは低価格で商品・サービスを提供できます。コスト面での競争で優位に立てるので、新規顧客獲得につながるといった側面もあります。
②継続的な収益が見込めるため長期的に増収となる
サブスクリプションコマースは定期購入型のビジネスモデルです。売り切り型と異なり、継続的な収益を見込めます。
課金方法 | トータルの収益 |
---|---|
サブスクリプションコマース | サービス・商品代金×利用期間 |
売り切り型 | サービス・商品代金のみ |
例えば月額1,000円のサブスクリプションコマースの場合、ユーザーが1年間利用し続けると1,000円×12ヶ月=102,000円の売上になります。
同様の売上を買い切り型で得ようとすると、12,000円の商品を販売しなければなりません。
商品開発コストやマーケティング費用を考慮しても、サブスクリプションコマースの方が収益を安定させられます。
また、顧客満足度が高ければ引き続き利用してもらうことができ、さらなる増収が見込めます。
③解約率を下げることができる
定期購入型のビジネスモデルにおいて、ユーザーの解約は大きなリスクです。しかし、サブスクリプションコマースなら解約率を下げることができます。顧客データの分析や双方間コミュニケーションによって、ユーザーとの関係性を強化できるからです。
例えば、従来の定期購入型ビジネスモデルの場合、ECサイトから得られる情報はユーザーの基本情報のみとなります。
一方サブスクリプションコマースなら、年齢や性別などをはじめ、住所や好みの商品など、さまざまなデータを獲得できます。収集したデータをサービス改善に活用すれば、解約率を下げることが可能です。
また近頃のサブスクリプションコマースにおいては、AIの分析によりサービス提供前からユーザーにマッチしたセレクトを行うといったこともできます。
このように、売り切り型、従来の定期購入型ビジネスモデルでは追いつけないスピードで、サブスクリプションコマースはサービス内容を改善できます。
事業者様におけるサブスクリプションコマースのデメリット

さまざなメリットがあるサブスクリプションコマースですが、当然デメリットも存在します。
- 収益のタイミングが変わる
- サービスが軌道に乗るまでに時間がかかる
①収益のタイミングが変わる
売り切り型の商品と異なり、サブスクリプションコマースは定期購入型のビジネスモデルです。収益が発生するタイミングも変化するので、新たな販売計画の立案が必要となります。
また、従業員に対するオペレーションコスト、収集したデータの分析など、新たな業務が発生する点も念頭に置いておいてください。
②サービスが軌道に乗るまでに時間がかかる
サブスクリプションコマースは定期購入型のビジネスモデルです。ユーザーが増えるほど収益が増加する仕組みなので、サービスをリリースした当初から黒字になる可能性は高くありません。
売り切り型と比較して商品単価も低めになっており、軌道に乗るまで一定の時間が必要となります。
また、自社ビジネスにマッチした販売戦略を見極めることも重要です。定期通販を強化するのか、シェアリングエコノミー化するのかなど、目的に応じて手法を選ぶことをおすすめします。
手法 | 内容 | メリット |
---|---|---|
定期通販の強化 | 料金プランのグレードを分ける | 細分化したユーザーのニーズに対応でき、解約率を下げられる |
シェアリングエコノミー化 | 提供する商品をユーザー同士でシェアする | デジタルコンテンツ以外にサブスクリプションコマースを適用できる |
サブスクリプションコマースと相性のよい商品・サービス

サブスクリプションビジネスと相性のよい商品・サービスはデジタル関連の商材といわれています。ECサイトやスマホアプリを利用したサービスと連携させやすいからです。
しかし、デジタルコンテンツ以外でもサブスクリプション型のビジネスモデルを活用することはできます。
実際に毎月お花が自宅に届くサービスや、お酒とおつまみのセットが届くサービスなど、事業者側がセレクトした商品を毎月配達するサービスも話題になっています。
サブスクリプションコマースの事例
サブスクリプションコマースのビジネスモデルをよりイメージしていただきやすくするために、ROLLCAKE株式会社様が提供する「FLOWER」の事例をご紹介させていただきます。
「FLOWER」とは、かわいいお花が毎月届くサービスです。季節やトレンドを参考に、プロがセレクトしたお花が配達されます。
1回のお届けにつきブーケ860円+送料360円(いずれも税別)という料金プラン(※)で、決済手段には弊社のPAY.JPを採用いただいております。
※初回は無料です
お手頃な価格で始めることができ、お花もそのまま飾れる、また初回無料というのはハードルが低く、大変嬉しいですよね。
とりあえず初めてみた方がファンになりそのまま利用を継続される、といったことに繋がったのではないでしょうか。
サブスクリプションコマースを活用した成功事例の1つです。
サブスク導入にPAY.JPが選ばれる理由

上記でご紹介した「FLOWER」のように、弊社が提供するPAY.JPはさまざまなサブスクリプションコマースで活用されています。
事業者様に評価されている点は、主に下記の4つです。
- 簡単に実装できて学習コストを抑えられる
- 手数料が低くて個人事業主でも導入しやすい
- 課金システム実装までのスピードが早い
- 自由にカスタマイズを行える
一般的な決済代行会社の場合、クレジットカード決済の手数料は3%~5%です。
しかし、PAY.JPは2.59%からサービスを提供しているので、コストを抑えながらサブスクリプションコマースを始めることができます。
業界最低水準の手数料(2.59%~)で簡単導入できる決済サービス
サブスクリプションコマースを始めるならシンプルに導入できるPAY.JPで

今回は、サブスクリプションコマースについてご説明しました。従来の定期購入型とサービスの流れは同じですが、「サービス内容や商品を誰がセレクトするのか」という点で大きな違いがあります。
また、サブスクリプションビジネス自体の市場規模が年々拡大していることから、サブスクリプションコマースの需要も今後増大していくことが予想されます。
ターゲットのライフスタイルに合わせたサービス内容の改善を繰り返すことで、継続的な収益アップを見込めるのではないでしょうか。
サブスクリプションコマースを導入するにあたって、「ランニングコストを抑えたい」「スピーディーに導入したい」という方は、PAY.JPがおすすめです。
管理システムの使いやすさにも定評があるので、はじめてECサイトを構築するといった事業者様もお気軽にお問い合わせください。